あの日の文化祭 2  本番!?

いよいよ前日祭だ。
パレードはちゃんとした地元の踊りがメインで、なんて言ったか忘れたけど、とにかく何かやっていた。そのパレードのおまけみたいなかんじで仮装パレードはあった。
もちろん言い出した自分が出ないわけには行かない。
自分も新撰組のコスプレした。
かなり完成度が、低いと言うより弱そうだ。
着物は用意が難しかったから、渋い浴衣。それに新撰組の法被、足袋に草履をはいてみた。誠のはちまきも忘れない。
袴があればもう少し格好が着くのだけども、贅沢は言えない。
あとは肝心の模造刀、太刀と脇さしのセット。
廃刀令がでてだいぶ経つけど、田舎と言えども模造刀さして街を歩いたのは自分だけだろう。

で出発するかと言うときに、肝心の御輿を移動してきた、かなりグラグラする。
勢いよく持ち上げるとバキッといい音がして根本から折れた。えーーーーぇ!という気持ちと、ああやっぱりという気持ちの半々だった。もう治している時間はない。日の目を見ることなくさよならして。パレードに向かう。
参加してくれた人たちは、思い思いの好きな格好をしてただ歩いているだけなのに、みんな楽しそうに自分は見えた。
街を一周してきて学校に戻ってくると、だれとなく写真撮ろうということになり、自分がシャッターを切ることになった。だから自分の姿は写ってないけど、代わりに自分が造った壊れた御輿ねぶたが写った。
この写真はおそらく卒業アルバムの一枚になっているはずだ。

次の日の文化祭の本番は何故か記憶にない。
忙しかったことは覚えているけれど、何も記憶にない。ただ覚えているには、焼きそばが早いうちに売り切ってしまい。麺が無くなってしまった。
そこで誰かが蕎麦で作ればいいんじゃね

という浅はかな考え、でもそれを実行してしまう、
悪のり感がそこにはあった。早速鉄板に投下する。
ヘラで混ぜると、悲鳴にもにた歓声が上がる。
蕎麦は見事に鉄板にくっつき、細切れになっていった。もう後は力業でキャベツと肉とあわせてみる。そしてソース。何とか焼き蕎麦になった。
恐る恐る一口食べてみる。うわーーーー。あわねーーー。

見事にソースと蕎麦は喧嘩している。
それから罰ゲームのスタートだ。
何とか食べ終わり。もう二度としまいと思ったことはある。
覚えているのはそこだけだ。
今思えば、みんな楽しんでもらえた文化祭だったのかよく分からない。

本番も終わり次の日の片づけの日、やけに学校は静かだった。何となく教室を歩いていたりしてなんか寂しくなったりもしていた。祭りの後だからかも知れない。