スーパーコンピューター『京』が今月16日を持って稼働を終了します。
スーパーコンピューターは普段は全く馴染みがない人ばかりだと思います。なんだか凄いものという漠然としたものだと思います。
アニメ映画『サマーウォーズ』では仮想世界を乗っ取ったラブマシーンに対応すべく登場するのが、スーパーコンピューターです。(映画では単機のみですが実際は多くの機器と接続されています)
神戸市 理化学研究所計算科学センターで運用されている『京』。運用終了によりその最後の姿を見ようと1.5倍にのぼる見学申し込みがあり、中高生が訪れているそうです。
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赤いパネルに、武田双雲さんが書いた『京』の文字。京は浮動小数点数演算が一秒間に1京計算します。
そこから名前が『京』となっています。
運用開始2011年に1位を獲得しましたがその後ジリジリと順位を落としました。
そんな、引退する『京』は時代の波に翻弄されるスタートでした。
当時の民主党政権での事業仕分けで対象となり。
蓮舫議員から『世界一になる理由はなにがあるのでしょうか。2位じゃダメなんでしょうか』と担当者を詰問し、話題になりました。仕分け後も、専門家からは肯定的な意見は少なかったのです。
本格運用が開始されると、TOP500で11年に世界1位を獲得。その他、Graph500では15年から9回連続で1位となっています。
その後は、他のスーパーコンピュータに座を譲ってきました。
将来、後継機の次世代スーパーコンピューター『富岳』が奪還してくれると思います。
そんな『京』は地球温暖化による台風の規模拡大の計算やゲリラ豪雨の予測システムなど、数々の研究に用いられ、車や薬の開発も活用されました。
運用が8年に及び、故障率が上がってきたため。引退となるとのことです。
ただ、この規模のコンピューターが6年を超えて運用されることは世界的に見ても珍しいと関係者は話していました。
気持ちも、心もない機械ですが、素直にお疲れ様。ありがとうを送りたいです。
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写真、一部記事内容。朝日新聞デジタルより引用。