奥さんは精神的な病を患って13年ぐらいになります。
酷いリストラにあい、再就職も出来ず、心も体もズタズタになりました。
それに気づかず、いま思えば自分は酷いことをしていたと思います。
電車にも乗れなくなり、30分の電車も3時間かかりました。自分が付き添って、乗ったり降りたりを繰り返して進みました。
地下鉄も乗れず、地下を走るものもダメになりました。
今も強迫観念など逃げられない、ものと戦っています。
今は、混んでなければ電車に乗れるようになりました。
仕事も頑張っています。
最初の5年は家に引きこもり、3年は殆ど寝たきりでした。
そんな奥さんが突然言いました。
ポルノグラフィティのライブに行きたい。
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ずっと寝ていたときに、ポルノグラフィティの歌を見て、何か感じるものがあったのでしょうか。
でも、それは簡単なものではありません。
でも、本人は頑張りました。
何かを求めるように。
自分も一緒に出掛けました。
もちろん。はじめの時なんて、歌を聴いたこともないし、ポルノグラフィティも知りませんでした。
それでも何回か一緒にライブに行くようになり、気づくと自分もポルノグラフィティの、ファンになっていました。
そして、昨日。
奥さんは、一人で横浜にポルノグラフィティのライブに参戦しました。
もちろん、本人にとっても負担がないわけではありません。
結構辛いとおもいます。
それでも、一人でライブに行って、ホテルで寝てます。
それがどれだけ凄いことなのか。
電車に乗れなかったのに、一人でチケットを取って、ホテルを予約して、一人で電車に乗って、一人でホテルに泊まってます。
ここまでできるのに、13年かかりました。
もう、涙しか出ません。
それも、最所の一歩の背中を押してくれた、ポルノグラフィティに感謝しても感謝しきれません。
そして、去年。しまなみ、大阪と遠征ライブに参戦しました。
それが自信になったのか。
それともライブに行きたい一心なのか。
横浜に一人で出かけていきました。
今度、9月のNIPPONロマンスポルノにも行かせてあげたいです。
まずはチケットを取らないと。
ラバッパーの自分の戦いが始まったばかりです。