仲間との別れ

前にもちょっと書きましたが、バイオリンを辞めることにしました。

やめること事態は、もうそれほど悩んでいないのですが、肝心のバイオリンを手放すのに悩んでいました。

心のどこかで、楽器があればまた、再開できるという甘い感情があったらかはわかりませんが、結構躊躇していました。

ここ、1ヶ月ぐらい考えてついに今日売ってきました。

売った先は、クロサワバイオリンさん。

前の日に新宿店に電話をして、なんとなくお茶の水店がいいような気がしてそこにすることにしました。

お昼過ぎてから、いよいよ出掛けるまえに、一度楽器をフキフキしてみました。

ケースも、弓も拭きました。

昨日の電話では、楽器自体は買取りするけど、ケースと弓等は買取り対象外とのこと。

でも、引き取ってはくれるようなので、一緒にフキフキしました。

複雑な気持ちです。

オークションで買ったとしても、来た日は違えども、仲間のような気がします。

それをなんか裏切るような気がして、罪悪感が心を締め付ける感じがします。

楽器をケースに閉まって、蓋を閉めるとき。

ありがとうと、ごんねを、しました。

使わないなら、売って他の人に使ってもらいたいなんて、偽善の言い訳しか出てきません。

行きの電車。

他の人がバイオリンを持っていました。

レッスンにでも行くのでしょうか。

それをみていると、楽器にたいして申し訳なく感じてしまうのです。

今日行ったクロサワバイオリンさん。お茶の水店さんは、今日がリニューアルオープンの日だったようです。

そんな日にバイオリンを、売る奴が来るなんて。

弓メーカーの杉藤さんと、バイオリンメーカーの鈴木さんからのお花が来てました。

その間を通って中に入ります。

当たり前ですが、見たことの無い数のバイオリンが並んでます。

買取りをお願いして、お金も受けとりその時に、何故か言ってました。

「バイオリンが上手になったら、いつかはクロサワバイオリンさんで、楽器を買うのが夢だったんですよ。でも。まさか、こんなことで来店することになるなんて。」

店員さんは、

「いずれは、」

と言ってましたが、そのあとの言葉を飲み込んだようでした。

もう、来ることはないんだろうなー。

憧れの楽器店です。

帰ってきてから、バイオリンを、習っている先生にメールをして、バイオリンを辞めますと伝えました。

一方的なメールで、失礼とは思いましたが仕方ありません。

しかも、お願いもしてしまいました。

その答えはどうなるのかは、今の時点ではわかりません。

楽器を売って、少しはスッキリするかと思ったのですが、それほどでもありませんでした。

でも、次なる目標のピアノに向けて、一歩目は踏み出せました。

明日からは、気分を変えて、ピアノに向けて頑張っていきたいと思います。