子供の頃、家庭用ゲーム機ファミリーコンピューター。いわゆる「ファミコン」が発売される前までは、子供は外で泥を舐めるぐらい、泥んこになって遊んでいた。(イメージかもしれないけど)
そして、ファミコンが出てからは外で遊ぶ子供は減り、家にみんなで集まってゲームをする事も多くなった。それは、家庭用ゲーム機がいわゆるインターネットに繋がるまで続いた。
インターネットに繋がれば家に集まる事も無くなった。
そして、インターネットゲーム「ネトゲ」はある世界を作ってしまう。
実はそれは現実社会と全く同じ世界だった。
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見ず知らず。もしくは何かのきっかけでグループになったり友達になった人とゲームを遊ぶことになったが、さっきも書いたようにインターネットの世界でも現実社会と同じピラミット構造の人間関係ができていた。
リーダーがいて、サブリーダー。そしてチームを勝たせ続けるために色々な決まりができ、チームに所属するゲーマーに役割が割り振られていくようになる。
これは現実社会と同じで、会社かゲーム世界のグループもしくはチームと全く変わらない。
例えば。朝の8時に夜のゲームをする為の準備をして、夜になれば集まってゲームをする。それぞれに役割があるので、辞める事も遅刻する事もできない。それにチームを強くするために細かい自己的な強化も必要になってくる。それが課金であり、時間を費やして自身のレベル上げになっている。
現実社会に似た会社でも、決まった時間に集まり目標を決めてそれに向かって進む。各々に役割があって休めない。これがネトゲ依存症の本当の正体だったりする。
コミュニティーがインターネットの中の世界か、現実世界の違いで、大きく異なる事はない。
あえて言うなら、現実社会では底辺の人間でもゲームの中では王になりリーダーになる事ができる。でも、少しでもゲームを休んでしまうと順位が下がり、トップから陥落してしまう。
だからネット依存症者はゲームを止める事はできない。
ここでふと思う。eスポーツでプロでプレイしているゲーマーとはどう違うのか。
プロのゲーマーは言う。「体を壊してまでゲームはしない。自己管理をしてゲームをしている」
もっともな答えだ。
今日もネトゲの世界で自己肯定感を保つために、まともに食事を取らず、眠らず。ゲームをしている依存者がいる。
それと同じように会社でもまともに食事を取らず、眠らず。働いている。
ゲームだからと軽視されているが、結局している事は現実社会の会社というコミュニティーと変わらない。
苦痛を伴う世界が、現実とインターネットに広がっている。