昼休に自転車で秋葉原に買い物に行きました。
近いと言えども、結構タイトなスケジュールでギリギリの感じでした。
買い物も終わり、帰り道にふと見ると白い杖を持った目の不自由な男性が歩いていましす。
男性は真っ直ぐ歩いて歩道ではなく、車道まで出て歩いています。
大丈夫かなと思いながらも、ギリギリの時間なので、そのまま通り過ぎようとしましたが、少し進んでからやっぱり心配なので引き返すことにしました。
案の定、男性は車道の角を歩いています。
自分は大丈夫ですかと声をかけました。
男性は自分が今、車道を歩いているのか、歩道を歩いているのか、わからないような感じでした。
自分が車道を歩いていますよ。
というと少し驚いたような感じでした。
どこに行かれるですかと聞くと、秋葉原の駅に行きたいらしい。
方向は真反対で少し距離がある。
男性は歩道に戻してもらえればと言ったけど、やっぱり心配なので駅まで行くかと思いました。でもやっぱり時間が気になります。会社には私用で遅れましたと言えばいいかと思い。
自転車を降りようとした時。
僕が。
突然、声がしました。
声の方を見ると、自分と同じか少し若い男性が立っていました。
僕が案内します。
そう言ってきた。
それからはその男性が目の不自由な男性に手を出していた。
なんとなく慣れたような感じだったので、そのままその男性にお願いすることにした。
今思えば、お願いします。の一言も言ってくればよかったのだけど。
お互いチラッと目が合って、うなずくだけで自分はまた自転車を走り出しました。
その男性は、目の不自由な男性にとっては、ヒーローだと思います。
そして、自分にとってもヒーローでした。
なかなか、自分が行きます。と言える人って少ないと思う。
自分も躊躇した一人だ。
秋葉原はオタクがいて、変わってる奴しかいないと思っている人も多いと思う。
でも、そんなことはない。
ここ秋葉原だって、困っている人が居れば声をかけてくれる。
困っていたのは男性ではなく、自分だったのかもしれない。
だから自分にとってもヒーローに違いない。