フィンガーボウル

フィンガーボウルは料理を食べるときに手を洗う、水の入った小さな器のことです。

実はこのフィンガーボウル、同じ内容の逸話が沢山あります。

もちろん日本にも。

絵本になったり、道徳の教材にもなっています。

どんなお話でしょうか。

ある王宮に、食文化の違うお客さんが招かれました。

女王を囲んでの食事会。

招かれた客は、女王の御前でもあり緊張していました。

客は喉が乾き水を飲もうとします。すると客は目の前にある水の入った器を口に運び、水を飲み干しました。

実はそれはフィンガーボウルだったのです。

同じ席にいる重鎮たちは声には出しませんが笑っていました。

でも、次の瞬間。

女王は客と同じく、フィンガーボウルの水を飲み干し、おかわりを求めました。

それを見た重鎮たちも慌てて、フィンガーボウルの水を飲むのです。

食事会は何事もなく楽しい時間がすぎて、客人は喜んで帰ることができました。

どうでしょうか。

テーブルマナーでは最悪です。

手を洗う水を飲むのですから。

でも、マナーて何でしょうね。

マナーは人と人が気持ちよく、接するための決めごと。

必ず守るルールではありません。

女王はテーブルマナーとしては間違いだったかもしれませんが、客人に恥をかかせないことを選びました。

お客さんをもてなすと言うことは、こういうことを言うのでしょうね。

それ以上に大切な。相手の立場をたてる、大切にする。

小学校で習ったはずなのに。

自分は忘れていました。

この話を思い出して肝に銘じたいです。