田舎がなくなるということ

自分は大分田舎に帰っていない。軽く10年近くはないかもしれない。
と言っても母方の祖父と祖母の葬式はでたかもしれない。
それ以外は全く帰っていない。
帰るのが面倒というこもあるが、はっきりした理由があるわけでもない。

自分の生家にはもう誰も住んでいない。母は別の所に住んでいる。今は簡単に言うと廃墟になっている。

何でそうなってしまったかは、今回はやめておきたい。

だから、自分には田舎はないと思っている。帰るところはないと思っている。
たまに田舎の友達に会いたいなと思ってもいても、自分には許されないことだと思っている。

奥さんには田舎がある。
福島だ。先の震災で被害は幸いにも、それほどひどくはなかった。
数年前より両親が東京に出てくるという話がある。まだ、実現していないがそう遠くはないだろう。
そうなると奥さんも田舎がなくなる。
だから今は夏になると、なるべくは帰省している。
一度なくなると、田舎はそう簡単にはできるものではない。
そうすることで、自分の満たされない気持ちを癒しているのかもしれない。
夏になれば奥さんの母方の実家にいく。茨城県の小さな港町だ。とてといいところで行くのがたのしみだ。だが先の震災では甚大な被害をうけた。なかなか復興は進んでいない。そこは奥さんの祖父がいるので、去年久しぶりにかえった。
奥さんはおじいちゃんこなので、なるべくは帰るようにしている。
そこもいずれは、行くこともなくなってしまうから。
その時が来るまで大事にしたい。