それは傲りというもの。

仕事で去年瀞音さんやってるから、お願いしますと言われ。

最初はそうか。しょうがないな。なんて思いながらやってたけど。

実は仕事の内容はインデックスシールを印刷して紙に張る仕事内容だった。

ちょっと面倒くさいけど誰でもできる仕事。

今はパソコンでインデックスシールの文字を打ち込んで、印刷できる時代。

やっているとそのうち。このくそ忙しい時に自分は何をやってるのだろうと。

なんだか腹が立ってきた。

でも、まー頼まれてやりますと言ったのは、自分なのだからやるしかない。

心の中で、ブツブツ文句を思いながらやっていた。

しかも、頼んできた奴が笑いながらお喋りしてると、なおさら腹が立ってくる。

でも、やるしかない。

2時間ぐらいして完成。

出来たと頼まれた人に報告。

そして、また自分の仕事に戻る。

もうそろそろ帰ろうかと準備していると、インデックスシールを頼んだ本人が。

瀞音さん。インデックスシールありがとうございます。印刷物と合わせて明日納品できます。

と言ってくれた。

自分はあぁ。大丈夫だよ。よかったねとだけ返事をしていた。

正直、お礼を言われるとは思ってなくて、びっくりした。

自分に仕事を頼むとき、少しは自分に悪いなと思っていたことに気づかされた。

そして、誰でもできる仕事だからと言って、文句たらたらでやっていた自分が恥ずかしくなる。

仕事に大小を決めて、自分がやる仕事ではないと決めていた。

なんたる、傲りだろうか。

小さな部署ほど。上下の役職ではない、1人が1人として働かなくては、会社なんて立ち行かない。

忘れていた気持ちを思い出させてくれた、同僚に感謝したい。